平石のパワースポット

2018/11/15

山の達人のおじちゃんに、昔の山の中の古道を案内してもらいました。

おじさんの軽トラに もぎたての柚子が一つ置いてあって ふんわり良い香り。

もいだカキを、一つくれて、おじさんも自分の分をかじり、一緒に あんめえなあ(甘いねえ)とかじりながら

山の上の方へ上っていきました。

今は、杉が植林されていて 鬱蒼としていますが、おじさんが小さい頃は野焼きをして山全体が牧草地で、とても 見晴らしの良い景色だったそうです。各家庭2〜3匹、牛を飼っていて 放牧していたそうです。味噌を持って行き、帰る時は味噌を出すと、各々、自分の牛が飼い主の所に戻ってきたそうです。朝の4時〜5時に牛にエサを食べさせに1時間山を登って放牧地へ行き、帰ってから山を下りて学校へ行ったそうです。機械化が進み、牛がいらなくなる中学生の頃、日当170円で集落の若者やおばちゃん、子どもたちが杉や檜の苗を担いで山に登り植林したそうです。

今は、その木が、大きくなって杉林が広がっています。

牧草地の中に、現代的な言葉でパワースポットと呼ばれる巨石がいくつかあり、石の周りでは、お行儀良く悪い言葉使いをしないようにと、親から言われていたそうです。

山スタイル

山の中、急な斜面、道無き道を歩きます。おじちゃんは、ずっと山仕事をしてきた方で ずんずん進んで行きます。

登山靴や長靴は滑るから、足袋を履いてくるようにと言われ、足袋で行きました。

足袋で行って大正解。ツルツル転がりそうな斜面では、足の裏の筋肉を繊細に使うので足も疲れずなんとかついていくことができました。

タイのアカ族の、男性たちと同様、腰にナタを付け、藪を切ったり、その場ですばやく杖を作ってくれたり、お弁当の時、そこら辺の

木で箸を作ったり、山の男の人はかっこいいです。

急斜面

鹿の足跡がありました。

おじさんも20年ぶりにきたそうです。

休憩

山の上からは、九重の山々がきれいに見えました。

おじさんは、花を見ても、山を見ても、美しい、美しいと言っていて、

普段、「美しい」という言葉を会話に中で そう聞かないので、なぜか新鮮で感動しました。

うつくしい って とてもいい響きです。

陰陽石

陰陽とは、どういうことかと思っていたら、結構ダイレクトに男性と女性の融合でした。

陰陽の巨石の周りには トリカブトがびっしり。

神々しさがありました。

だいぶ放置されていて、周りに木が生い茂っていたので、きれいにしようと思います。


トップの写真は阿弥陀様。何もない山の中にポツリと立っています。

絵本の中の世界に迷い込んだようです。

優しいお顔のお地蔵様です。いつからあったかは不明。

足元にはエゴマやミツバや和ハッカなどの野草・薬草も自生していました。

矛石

長い矛で石を突いた後。

大石に、人為的な不思議な穴が空いています。

江戸時代よりずっと昔からあったみたいです。

どうしてこんな穴が空いたのか、謎は深まります。

この集落は弥生時代の遺跡もでたこともあるそうで、いつから人が住み始めたのか気になります。

近くに 戦林もあるそうで、大昔合戦があったとか。

山の収穫

グミは春になるものだと思っていましたが

山の中に、野グミという少し小ぶりの野生のグミがあって たくさん身をつけていました。冬苺も鈴なりに実っていました。

ごちそうだーと喜ぶおじさん。甘酸っぱくて疲れが吹き飛びます。

秋は森に食べ物が豊富なので 鳥や動物たちが食べても余るほどあるそうです。

もう少し 寒くなると 何もなくなるらしいです。

ムカゴも今が旬で、ムカゴご飯が一番好き、といも(さつまいも)ご飯は食べたくない、と言っていました。

戦後貧しくて、食べ物がない頃さつまいもばかり食べていたからだそうです。年配の方は口々にといもは食べない、と言います。


私の住んでいる集落は、山と里の間で、動物たちと人間や虫、山の恵みで、生かされていて、共存しています。

おばあちゃんたちは動物のウンチを拾い集め、畑に撒き肥料にし、猟師のおじちゃんたちは鹿や猪や穴熊を捕らえて、食べます。

果実は、食べる分だけもいで、枝に残ったものは鳥たちが食べ、下に落ちたものは猪や穴熊やタヌキが食べ

その糞から発芽した野生の果物もたくさんあります。

本当に、「幸せだな〜」と青空に向かって呟いて

こんな豊かな自然を つくってくださった 大いなるものへの感謝が心の中にいっぱいに広がりました。